2020年は、社会情勢の変化を考慮し、「人と人とが接触することなく実施できるプロジェクト」という条件で企画案を募集し、9件が入選しました。企画者のアイデアに注目してお楽しみください!

デカスプロジェクト2020
審査会講評

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、今年度のデカスプロジェクトは急遽プログラムの内容を変更して募集を行いました。36組もの方々にご応募をいただき、ありがとうございました。また、今回入賞となった9組の企画者の皆様、おめでとうございます。
一次、二次審査で残念ながら、落選となってしまった方々も、独自性や実現性をさらに工夫いただき次回の募集にもぜひ再度チャレンジしていただきたいです。

文化や芸術の鑑賞は、実際に作品を目で見て、音を耳で感じて、ワークショップなどは体感して、私たちの心身に体験として残るものですが、現状ではそれ自体が難しくなっています。しかしながら、美術作家、音楽家、表現者、企画者の皆さんが、この状況をよく観察して前向きに捉えて応募してきてくださったアイデアは、今後のウイルスと共存していく社会に向けて新たな鑑賞の体験を提案するようなものでした。
オンライン上での配信、郵送や宅配システムを活用した鑑賞の方法など、実際に対面しなくとも、つながりやネットワークをいかした企画やアイデアが数多く提案されました。
みなさんの企画が公開され、体験するのを楽しみにしております。

デカスプロジェクト2020
審査員長 吉田有里

とよたデカスプロジェクト2020 [入選プロジェクト一覧]

  • 小原和紙を使った直径5メートルの太鼓

    斉と公平太

    豊田小原和紙を太鼓の皮部分に使用した直径5メートルの太鼓を制作。制作過程と演奏の模様を映像作品にし、インターネット上で公開します。大きな太鼓でなんだか元気に!そして、小原和紙を全国にPRします。

  • コロナに負けるな!とよたいかんぬ非接触映画祭

    NegaPosi FILM

    「メイドイン豊田の自主映画」を募集し、バーチャル映画祭をインターネット上で開催します。「豊田独自の自主映画制作文化」や「地方でも映画が創れる」といったポジティブなメッセージを豊田から発信します。

  • TOYOTA HACK CAMP 2020

    MOBIUM

    自然環境と電子工作を融合させた音の出る作品をオンラインワークショップで制作し、完成した作品をバス内に展示。バスは豊田市内の各所に移動する様子を配信します。車窓から見える豊田の風景と作品の鑑賞を楽しんでいただくプロジェクトです。

  • 大地に溶け込む“記憶の花ことば”

    ふくながめぐみ

    花にまつわる記憶を”記憶の花ことば”として募集。その記憶の花弁をオブラートで作り、豊田市内にある「昭和の森」に咲かせます。その様子を撮影した映像を”記憶の花ことば”と共にインターネット上で公開します。

  • ART rental BOOK - Toyota Specific

    SHIMAYAGI ART

    豊田市所縁のアーティストによる平面・立体を合わせた作品を装丁し、アートブックを制作。完成品の貸出を予約制で宅配により行います。鑑賞者は一度に複数のアート作品に自宅で触れることができます。

  • Asuke 夏の音

    Asuke 夏の音製作委員会

    ⾜助にゆかりのある演奏家と映像作家がタッグを組み、足助の古い町並みや⾹嵐渓の魅⼒を⾳楽と映像で伝えるプロジェクト。映像作品の公開⽇には⾜助町から⽣配信ライブもお届けします。お家にいながら⾜助の魅力を楽しむことができます。

  • つながろう!パイプオルガンと市民の歌声

    Organ-Project "2138"

    日本を代表するオルガニスト冨田一樹が、豊田市コンサートホールのパイプオルガンを演奏する動画を収録。収録した動画を伴奏として豊田市民から歌声を募集、リモート合唱を行います。豊田市コンサートホールのパイプオルガンの魅力を全国に伝えます。

  • Baton Book Box

    山谷麻美子

    まちなかに無料の本の交換Boxを設置。読み終わった本を感想とともに同じまちの本好きに繋いでいくプロジェクトです。西町に根付きつつあるコーヒー文化に加えて本がある日常の文化を西町から拡げていきます。

  • Art is in TOYOTA

    アート維新

    ARを活用し、まちなかでスマートフォンをかざすとアート作品を鑑賞できるアプリを開発。ARアート展示を行い、豊田をアートが溢れるまちにします。また、自宅で楽しめるVR展示会も予定しています。