PROJECT

プロジェクション・マッピングと朗読パフォーマンス
「スカイワーム・ロスト・ゴールド」

主催:山田晋平

デカスコース準大賞

市街地の建築や公共空間をリサーチし、ある場所に「ありえたかもしれない過去」や「ありえるかもしれない未来」についての短編小説を書き下ろし、その小説を元に、プロジェクション・マッピングを製作します。
プロジェクション・マッピングの上映と共に、小説の朗読パフォーマンスを行います。

日時:12月1日(金)18:00~21:00
   12月2日(土)18:00~21:00

会場:豊田市視聴覚ライブラリー
   (豊田市挙母町3-59)

建築や公共空間の都市計画は、生活に便利なように機能的に作られ、豊田市の「まちなみ」は変化し続けています。

かつて豊田市駅前には「アート座」という映画館がありました。古い写真を見ると、大きな曲線を描く広々とした入り口があり、その入り口の上には真っ白な大きな壁に筆記体アルファベットで「art-za」とつづられたネオンが掲げられています。その「アート座」があったまさにその場所には、今、シネマ・コンプレックス(シネコン)が建設中です。映画が見られる場所がそこにまた戻ってくること自体は、喜ばしいことです。しかし「まちなみ」という観点から考えて比較するとどうでしょうか。古い白黒写真に見られるの「アート座」の外観には、映画館を建てた地元の人たちの思いが反映されているように感じられるのに対し、全国に数多く建てられているシネコンの外観は、どこに作られても同じようなデザインです。チェーンの大型ショッピングセンターやレストランなども、「その都市ならでは」のデザインが施されることは、ほとんどありません。再開発が進む豊田市街地の外観=「まちなみ」は、全国にたくさん存在する同規模の都市と似通ったものになり、豊田市独自の「まちなみ」は失われてきてはいないでしょうか?

街を形作る建築や、公共空間の屋外壁は、まさにその街の表面、街の皮膚(skin)です。人の皮膚に、その人の生きてきた時間が刻まれていたり、その人の10年、20年後の姿がすでに刻まれ始めているように、街の皮膚には、その街の「過去」と「未来」が貼りついています。自分が暮らす街を、その過去と未来を想像しながら眺めること。それが街を「想像力を持って見る」ということではないでしょうか?

プロジェクション・マッピングは、「特定の場所でしか鑑賞できない映像」という意味で、「サイトスペシフィックな映像表現」といえます。その面白いところは、映像を見ることと、映像が映されている建築や、その建築が含まれる「まちなみ」を見るとことが、同時に起こることです。現実の建物や空間と映像の関係、その重なり合いの中で生まれてくる表現と考えると、プロジェクション・マッピングは、その場所自体の魅力を発見し味わうのに、とてもいいツールとなるでしょう。

本企画では、映像作家・山田晋平と文筆家・嵯峨実果子が、市内の建築や公共空間をリサーチします。ある場所に「ありえたかもしれない過去」や「ありえるかもしれない未来」について、嵯峨実果子が短編小説として書き下ろします。その小説を元に、プロジェクション・マッピング作品が制作され、その上映とともに、小説の朗読を行います。

山田晋平
舞台映像家。維新派、チェルフィッチュ、白井剛など、現代演劇やコンテンポラリーダンスを中心に、オペラ、コンサートなど、国内外での多数の舞台公演で使用される映像を製作。近年は現代美術家とのコラボレーションによるプロジェクション・マッピングの製作や演劇の演出、サイトスペシフィックな現代美術展の総合演出を行うなど、舞台芸術と映像、美術と映像を横断しながら、映像芸術の新たな可能性を探る活動を展開する。2013年より愛知大学文学部メディア芸術専攻准教授。

増田美佳
ダンサー・俳優として、松本雄吉、岡田利規、山下残など様々な舞台作品に精力的に参加する一方、架空の詩人・文筆家「嵯峨実果子」のゴーストライターとして活動している。「ミことば」で平成27年度第33回世田谷文学賞詩部門受賞。ウェブマガジンCLASSROOM Magにてコラム「惑星探査記」を連載中。

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